理系院生徒然草

理系院生の試合備忘録

サッカーのマッチレポ

リバプール対ナポリ 10倍界王拳リバプール

死のグループCでの大一番、舞台はアンフィールドで勝たなければ突破がないリバプールと引分けでもいいが負ければ首位陥落となるナポリの一戦。

ナポリにとっては引分けでもいいという設定はどのような影響をチームに与えたのだろうか。

メンバーは以下

 

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お互いにいいメンバーが揃っている。ナポリは初見でアンチェロッティに代わって

ジョルジーニョを引き抜かれ、バランスを整えるために2センターに移行した模様。

試合前のアンセムをかき消すリバプールファンは圧倒的でリバプールに力を与えているように感じる。

いけいけリバプール

点を取らないと敗退となるリバプールがまず仕掛けてゲームの主導権を握る展開となった。

試合開始からアクセル全開でプレスを飛ばしていくリバポ。PSG戦では鳴りを潜めていたプレスが復活させ、GKへもガンガン行こうぜな模様。

計算としては奪ってカウンターもよしロングボールを蹴らせてもインシーニェ&メルテンスコンビにはダイク&マティプコンビで勝てると踏んでいたのだろう。

スコアが動く32分ぐらいまではリバプールのプレスの強度が落ちず、従ってかなり強度の高い試合となった。

リバプールの守備は寄せのスピードが速く、パスが出た後も二度追い(時には三度追い)でコースを限定し奪っていく。

特にスゴイと感じるのは自身のマークを捨てて奪うに行く状況判断(もしくは決断ともいえる)の速さであろう。

普通のチームなら一回後ろを見るなどして、プレスに行くか行かないかの判断時に敵に時間を与えてしまい剥がされてしまうことがあるが、リバプールは半自動的にマークを捨ててプレスに行くのである。

チーム全体でボールホルダーにプレスに行くことを前提に設計されており、捨てたマークを後ろの選手が拾いながら前進し相手チームを押し込んでいく。

そのプレス網を掻い潜られても最強のファンダイクがいるので何とかなるという計算であろう。

またこの試合ではプレスバックの意識も強くマネやフィルミーノも守備の意識の強さをみせ、ミルナーワイナルダムロバートソン豊富な運動量で強度の高いスプリントを連続で行うことで守備を成功させていた。

この守備の前にナポリは沈黙し、なかなかボールを前進させることが出来ないナポリ

寄せのスピードの速さにミスが増え上手く繋げないことが多い。

そんな中でもCHのアランは体の強さとテクニックが両立しており、試合が進むにつれて存在感を発揮しボールを上手く繋げていた。

 

 ナポリとしては2トップを上手く使いたいのであろうが、なかなかいい形で渡すことが出来ない。渡せても中央が厚く、サイドにFWの1枚が流れるれる形が目立った。

リバプールの攻めでの狙いは主にサラー、フィルミーノを活かすような仕組み

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またサラーへのロングボールは陣地を回復する効果もあり、繋がらなくてもハイプレスに移行し二次攻撃ができいい手段であった。

この試合ではCBがボールを持ったときにIHの二人がSBの位置に流れて受ける場面がほとんどなく、CBやSBは簡単に前のサラー、フェルミーノときどきマネにボール渡しそのこぼれ球(セカンドボール)に突撃する。

サイドバックは浅めの位置から逆サイドのCB-SB間を狙うことが多く、8分の決定機や9分にミルナーなどをみる限りナポリのウィークポイントとして狙っていたのではないだろうか。

そんな攻撃の中で繰り返し見られるのはクリバリ対サラーであった。

適切なカバーリングと身体能力で存在感を発揮し、残念そこはクリバリと水際で防ぐ場面が多くあった。

リバプールのダイクも圧倒的で残念そこはな場面が多い。世界でも1,2位を争うCB同士である。

 

スコアがゲームに与える影響とか

リバプールペースで続く中32分サラーが抜け出しクリバリをちぎってゴールを奪う。

ハイテンションで入ったものの得点が奪えずやや焦りが見えつつあったリバプールには大きい得点であった。

スコア後にややペースを落としゲームを落ち着かせるリバプール。大きな変化は前線の3枚がナポリの最終ラインにプレスをそこまで掛けなくなったことだろう。

37分にはちぐはぐなミスからナポリに決定機を与えてしまう。

このあたりからようやく自分たちのペースで持ち始めるも、CBの圧力に2トップが収められない。

リバプールは攻から守への切り替えをだれもサボらないのでアラン以外だと、どうしても蹴っ飛ばしてしまうナポリであった。

 

いざ後半へ

前半よりもファビアンが中に入りインシーニェがサイドに流れる形が増え始める、インシーニェから逆サイドへのスルーパスでチャンスを作る。

点が必要になったナポリは2トップがハイプレスをし始め主導権を握りに行く。

しかしナポリは1列目と2列目の距離が延びてしまいいい形でボールを奪えない。

理由はふらふら落ちてくるフェルミーノを捕まえきれず、CH二人が困ってしまう場面が多い。

前半よりもファビアンが中に入りインシーニェがサイドに流れる形が増え始める、インシーニェから逆サイドへのスルーパスでチャンスを作る。

前半よりはペースを落としつつもボールを奪われた後などは、激しくプレスに行くリバプール

ミルナーが全力で寄せてきながら、後ろからマネがプレスバックしてくる瞬間はボールホルダーは悪夢だろう。

ジェリンスキ、ミリク、グラムを投入し主に左サイドから変化をつけながら攻め込むナポリ

70分ぐらいからはナポリが前がかりになり、リバプールのカウンターが増えていく。

3トップでの高速カウンターから幾度となく決定機を作るも、リバプールが決めきれなかったことは引分けでも勝ち抜けが決まるナポリに勇気を与えただろう。

その後も決めきれないリバプール、対してナポリはややガス欠模様ながらクリバリを上げるなどからチャンスを作れども決められず、90分のミリクの決定機は残念そこはアリソンであった。

結局1-0で試合が終了し、リバプール、PSGが勝ち抜けとなった

感想とか

リバプールの迫力が凄まじく、驚くべき運動量とプレー強度であった。

プレスのはめ方が上手いうえに連続して高強度でプレスを行えるのでナポリは中々、難しい展開だったか。

おそらくだがクロップは3トップの運動量(サラー、フェルミーノ辺りは特に)を時間帯や展開に応じて調整してそうな感じがする。

試合序盤にかなり強くプレスをかけボールを回させなかったことでナポリのDF陣に恐怖感をあたえ、その後の試合が落ち着きつつあった時間でも凡ミスが多発したりらしくないパス回しがあったのは狙い通りだったのではないだろうか。

ただ先制弾までのリバプールに対して上手く剥がせるチームは世界に何チームあるだろうか。

この試合にフォーカスさせたクロップの手腕が見事だった。

ナポリとしてはリバプールのプレスが想定を上回ったのが誤算だったか、ボール保持ができないのならミリクをスタメンで使いもう少し蹴っ飛ばしてもよかったのかもしれない。

 どうでもいいけれどロブレンは前線がミスるとめっちゃキレてそうである。

おわり。