理系院生徒然草

理系院生の試合備忘録

サッカーのマッチレポ

マンチェスターシティVSシャフタール サンドバックな前半と怪しめな後半

去年シティを倒したシャフタール、ペップ絶対殺すチームと名高いらしい?

メンバーは以下である。

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シャフタールはオフェンスの主力が数人欠けているらしい。

対するシティはメンバーを入れ替えながらこのメンバーが出てくるのは反則である。

注目はスタメン復帰のデブルイネか、ウイングはスターリングとマフレズで逆足に配置。右サイドバックストーンズである。

CBは主力級が4人(ラポルテ、コンパニ、オタメンディストーンズと豊富)

ラポルテの出場が多いのは利き足の関係だろう

シティの引き出し

シャフタールの守備は4-4-2でセット、2トップは引きすぎずにハーフラインからシティ側5mほどからのスタート。両サイドハーフは中に絞り気味でディフェンスラインは高めでコンパクトな守備を引いていた。

これに対してシティはまず敵の動き方を見ながらボールを回していた。

 フェルナンジーニョの動き

動き出すのはフェルナンジーニョ、2トップの寄せ方を見ながらCB間とCB横へ落ちる動きで第一プレッシャーラインの突破を図る。

 SBと偽SB

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次にSBのポジショニングが面白いシティ。ボールサイドのSBは内に入り、CBのサポートとウイングへのパスコースの創出を狙い、ボールから遠いSBは幅取り(ストーンズの場合はCBと平行の位置)で被カウンターを見据えたポジショニングという原理であった。崩しの場面では個性の差あでており、メンディはガンガンアタックからの高速クロスでチャンスを作り、ストーンズはより内に入り上がることはなくバランスを取っていた。 

 左サイドの攻略とウイングの立ち位置の意味

攻撃は左サイドからが目立っていた。

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図は前半8分のシーンでシルバがハーフスペース(442ではだ誰が当たりに行くのかはっきりしづらい)で受けてボールをつなぎチャンスメイクしたシーン。

このプレーの前には伏線があり、ラポルテが対角のマフレズにロングボールを蹴っている。このプレーによって相手の陣形を広げることでよりライン間をより効果的に使えているし、ラポルテの起用が多いのも対角を蹴れるのが大きいと考えている。

左ではメンディーシルバースターリングのトライアングルでパスを交換しながら攻めることが多く、狭い所でもプレーできるシルバスターリングに豪快なメンディのオーバーラップでアクセントがついていた。

特にシルバの上手さは尋常ではなく、密集地で後方からくるボールをいとも簡単に前方に繋ぐことができ、IH飛び出しをしながらゴールまで決めるのだから恐れ入る。

 右サイドのマフレズのアイソレーション

左で手数をかけながら崩すのに対して、右ではサイドチェンジを受けてからの速攻が目立った。左サイドに敵を引き寄せているのでより効果的であった。

アイソレーションを右サイドに設定したのはイスマイリを狙い撃ちしたのだろう

  1.  単純に守備に不安のあるイスマイリを狙う(鎖は弱い所から理論)
  2.  攻撃力のあるイスマイリを守備させることで、攻撃も削ぐ(攻撃は最大の、、理論)

この狙いははまっており崩せていたし、イスマイリの上がりも抑制できていた。

具体的な崩しは図に書いている。

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 前半の内に2点を取ったシティ

対するシャフタールは個々の力量差が響きなかなかのサンドバック状態であった。

シティの攻撃が多彩だった前半であった。

シルバはゴールを決めだすとバロンドールだと思うんだ。

 反撃のシャフタール終戦

後半シャフタールは攻勢を強める。

倍返しだ~と言わんばかりに上がるイスマイリと下げられるマフレズ(懐かしのロナウジーニョを抑えるにはアウべスを上がらせろ理論)

ただマフレズがさっさと決めて入ればもっと早くに終戦していただろう。

前半同様ハイプレスを掛けて蹴らせようとするシティ。

対してシャフタールは低い位置からでも繋ぐ意思を見せており、またうまくプレスを剥がすこともできていた。

図は64分のシーンである。

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シティはIHのどちらかを1列上げて4ー1ー3ー2のような形で守備をしており、

WGの二人は内側に絞り時にはCBまでプレスを掛けに行っていた。

ただこの守備はかなり怪しく、あっさりSBにパスを通されたり図のシーンのようにアンカーの脇をFWに使われるシーンもあった。

またこのあたりではデブルイネがバテ始めており守備がはまらない一因となっていた。

シャフタールの問題はアタッキングサードでのプレーの質の低さでゴールを脅かすまではいけない。

ディフェンスに関してはシャフタールは点を返そうとフォワードのプレスラインとディフェンスラインを上げてコンパクトな陣形に。この時CBにはあまりプレスをかけすぎず受けに来るシルバやデ・ブライネにはCHが激しくチェックする形で対応していた。

70分 デブルイネーBシルバと交代

71分には変わって入ったベルナルドシルバばカウンターからゲットで勝負あり。

感想

前半シティはペップのやりたいことがこれでもかというくらいにでており、完全にゲームを支配していた。

ダビドシルバはマジでうますぎるし、点もとりだして完成体へと着実に進化している。

決定力の向上はペップのおかげなのかな。

シャフタールはオフェンスの質が残念だったので怪我人がいない状態で見たかった。

後半の受けに回ったときはシティの脆さも垣間見えた。

特に両WGが守備が上手いわけではないのでプレスを掛けてもハメきれないことが多かった。

まぁずっとボールもっとけばええやんといいそうなのがペップだが。

 

 

日本対ウルグアイ ジャパントリデンテ

遅くなりましたが日本代表のレビューを開始していこうと思います。新生森保JAPAN3試合目、ここまでコスタリカパナマを3-0で下し充実を見せる。

今回の対戦相手は強豪ウルグアイカバーニゴディンなど有名選手を数多く揃えている。スアレスはお休み。

パナマ戦では相手がボールを持ったときの守備に不安があり強豪相手にどのようなゲーム運びをするのかが興味深い一戦である。

メンバーは以下(拾い画です)

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森保の計算オア博打?

日本代表のメンバー、W杯とはかなり変わっており、特に二列目は全員新顔である。

日本の守備

個人的には中島堂安の両サイドで守備に不安を感じている。コスタリカ戦では基本的にボールを保持していたので、気にはならなかったがこの試合はどうだろうか。

セット守備つまり待ち構える守備は不安がありそうな日本、なので森保監督は積極的に前線からのプレスを敢行した。南野をあげて陣形を442にしてプレスを掛けていった。特に南野は献身的に走り、CBのコースを切りながら取れそうなところまで身体をぶつけるなど印象的な守備をしていた。またネガティブトランジション(攻ー守の切り替え)では基本的に激しくプレッシングし、なるべく相手にボールを持たせない設計であった。

得点のシーンでは素早い切り替えからの速攻が目立った。これは敵陣で前線がボールを保持でき、基点をつくり全体を押し上げることに成功していたので、ボールを奪われる(orミスでなくす)時にプレスを掛けやすい陣形を維持出来ていたことが大きい。

(1種のポジショナルプレー?)

守備で特に気になったことは日本はボールサイドに人数をかけて数的有利を作り出してからボールを奪う場面が多いが、プレスを剥がされたときには敵にスペースを与えてしまう点(特に2CHが出ていった後のDFラインの前のスペース)これが3失点目の原因の1つであると思われる。

オフェンス陣がボールを持てる利点は守備にも多く効いていた。

トランジション時、球際に日本が人数をかける分ウルグアイ選手も寄ってくる。この時スモールスペースに対して人数が過剰になりやすいので奪ったあとでもプレス耐性が低いとすぐに奪い返されてしまう。しかし彼ら4人のテクニックと収める力によって上手くマイボールにでき、カウンターのカウンターを食らうことなく素早いカウンターに移行できていた。

日本攻撃

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攻撃では前線の4人の個人能力が光っていた。

4人に通じて言えることは1人でボールをキープしたり単独で敵を剥がせることである。この能力を計算してゲームプランに森保監督は組み込んできたはず。

大迫はゴディン相手にもしっかりキープして時間を作り、南野は球際のいわゆるデュエルで相手を剥がしチャンスメイク、堂安は相手を背負いながもキープしパスを繋ぐ強さを見せていた。

特筆すべきは中島である。

タッチライン際で受けようが、ハーフスペースであろうが受けると基本的に前を向いてチャレンジしており、ある意味狂っているとさえ思えるチャレンジ精神であった。

中盤で受けるとドリブルでの仕掛けを見せながら、相手を引きつけると、はたいたり長友を走らせるなどチャンスメイクし、アッタッキングサードでは常にシュートが第一の選択肢であり

貪欲にゴールを狙っていた。

攻撃の形は基本二列目の両サイド、中島と堂安にパスを付けてからがスタートのスイッチになっていた。パナマ戦で多く見たようなボランチがCBの間に落ちる形は少なく、ボランチを飛ばして2人に付ける場面も多い。

ゲームモデルが変わっているのかそれとも選手のキャラの違いなのか

多いのは中島がハーフスペースや大外のレーンで受けてボールを運び、長友のオーバーラップと堂安か南野の裏抜け。1点目はこの形から生まれた。

得点はボールを失ってから即時奪還し、ショートカウンターの形が多い。

守備の面でも書いたように

上手くボールをキープできる→主導権を持ちいい陣形で攻めれるので失った後にすぐにプレスに行ける→トランジション球際で勝てるので攻撃続行or素早いアタック

のループが機能していた。

試合模様

先制は日本、サイドに開いた中島にパスを付けてから中島がCB間に走りこむ南野へスルーパスし、反転してゴール。

南野はパナマ戦しかりGKを見てシュートが上手い。今回も上手く足首をひねってニアに叩き込んだ。

先制後も変わらぬゲームプランを見せる日本、前からのプレスを継続。逆サイドのCBをかなり切る姿勢を見せるのは個人的に森保JAPANの特徴である。トランジションの局面でも人数をかけとりきっての速攻が目立つ。

試合が落ち着きはじめた25分にセットプレーから失点。この前からコーナーでも負けていたりとウルグアイはセットプレーに流石の強さを見せていた。

30分ごろからウルグアイは上手くボールを運ぶようになる。特に2枚のボランチ、ベンタンクールとトレイラは大迫と南野の動きを見ながらDFラインに落ちることなく剥がしていたのは流石であった。この辺りから前がかりになりすぎる守備の間を使われるなどやや押し返される日本。34分の柴崎の守備など2CHの背後を突かれる場面もある。

35分堂安がサイドでキープしながら中に入り、一度パスカットされるも切り替えが早く、堂安自身が奪い返してから、中島につなぎシュート、こぼれ球を大迫がゲット。

中島のシュートも見事、大迫もしっかりとラインを見ておりいいゴールであった。

この試合を通じて続けていたネガトラ時の素早いボール奪還

その後は前線の選手が上手く起点となりボールを回す日本。前の選手で収まるので上手くプレスを回避している。

 後半 殴り合い

ウルグアイは2人交代 10アラスカエターロドリゲス

           6ベンタンクールーバルベルテ

 9分 日本の2CHと2CBでうまくボールを動かしながら吉田が大迫へ縦パス、大迫の落としがやや乱れたところを南野が上手く処理し堂安へスルーパス

この場面でも南野がしっかりとキープできることが基盤となっておりコンセプト通りなのではないだろうか、またその後の堂安、中島の動きも見事で敵陣のミドルゾーンを制圧できた理由である。

12分  三浦のミスから失点

13分 コーナーのこぼれ球を素早く切り替えた堂安がデュエルを制して酒井へ、酒井がシュートフェイクから堂安へつなぎゲット。

コンセプトであろう切り替えの早さからのゴール。

20分 相手のGKのスローイングを柴崎と遠藤でサンドし柴崎が奪ってスルーパス

いったんカットされるもこぼれ球にまたも反応した堂安が奪いシュート、こぼれを南野がゲット。

またしてもトランジション相手の判断ミスがあったものの奪ってからの攻撃がスピーディーで印象的であった。

後半目立つのは遠藤、身体を当ててしっかりとボールを奪えておりビルドアップにもうまく顔を出しながら、時にはターンしてボールを繋げていた。特に25分ボールを奪ってから酒井へのスルーパスで決定機を作ったシーンが見事だった。

30分失点 この場面では日本のディフェンスの仕方が裏目に出たものだった。

前述の通り日本は勤勉なランニングから数的有利を構築し奪いきる方法だが、青山が出ていきCHが中盤のスペースを開けてしまい、ぉそのスペースを使われたものだった。

結果4-3で勝利をおさめた

感想

日本の2列目の素晴らしさには目を見張るものがあった。

それぞれが運べて、剥がせるので敵陣に起点ができ、ボールを失っても素早くプレスし、即ショートカウンターに繋げることが出来ていた。

懸念材料は裏抜けの少なさだろうか、ただ堂安と南野がしていたので問題ない気もする。

CKのキッカーが中島だったのはキックの精度以上に被カウンター時に柴崎のほうが守れるからであろう。

柴崎はミスが多く、特にパスのズレが目立つ。早く移籍して出場機会を得てほしい。

森保監督の交代策を見る感じでは、なかなかに勝利が求められていそう。

 

 

 

 

日本代表  VSパナマ戦 雑感

森保監督2戦目の日本代表である。あくまでウルグアイ戦の予習なのであっさりとお届けしたい。

メンバーは以下

たぶんセカンドチョイスがこちらの試合なのだろう、注目はw杯メンバーと新メンバーの融合と競争であろう。この試合では大迫原口と南野伊藤などに注目。

開始早々の日本の攻め方から

CB間に青山(時々三竿)が落ちる形が目立つ。

三枚(CB2枚と青山)で回しながらSBを押し上げ、SHの伊藤原口がハーフスペースに入ってくる。南野はライン間で駆け引きし足元や裏で受ける。大迫は基本CBとバトル。

室谷はかなり高い位置をとっており、佐々木はやや低めに位置していた。

冨安から高い位置の室谷や青山から室谷でチャンスを増やしていく日本であった。

パナマの守りはプレスラインが高く、DFラインもかなり高く入ってくるボールに強く当たる。

パナマ前線はハーフラインから15mぐらいのところからかけてきており、GKまでは来ない。コスタリカ戦では見られていなかったボランチ落としが頻繁に見られたのはプレスに来るFWを剥がしたかったのだろうか。

22分には縦パスーリターンを2本いれて敵を食いつかせてから、室谷に展開し決定機をチャンスメイク、この時は佐々木も上がっており、狙いだったのかも。

25分には青山得意のタッチダウンパスからチャンスをすくっていた。コスタリカ戦はあまりよくなかった青山だが、この試合ははまっていたと思う。

冨安は縦に着けるパスがうまくよく狙っている。

日本の守備

プレスラインはセンターラインから10mぐらいと中々高い。

特徴としては相手SBに入ったときかなりCBを切っていたこと。コスタリカ戦でも印象的だったのでチームとしての決め事だろう。切りかえも早く、ボールに当たれており、特に三竿はパスコースを切りながら体をしっかりとあてて取り切ったり、遅らせることが出来ていた。

そんなこんなで40分に青山のカットからみなみのに縦パス、これを上手くターンしてニアに流し込み先制。

南野は連続ゴールでアピール。

青山の判断も素晴らしいが、パナマがやや不用意だったか。

この辺で前半終了。

時間の都合で後半は割愛です。

雑感の感想

ここまでコスタリカパナマも格下という感じ、しかもホーム。次のウルグアイ戦が森保監督のサッカーをより観察できそう。

特に相手にボールを持たれた時の形が見たい。

楽しみだ〜

チャンピオンズリーグ  マンチェスターシティVSホッフェンハイム 2人の策士

色々と思考錯誤中の戦術ブログ、ちなみにFIゼミに参加することになりました。

そのためにもシコシコと分析の修行中であります。

今回はマンチェスターシティ対ホッフェンハイム

注目はペップ対ナーゲルスマンの知将対決かと。それぞれがどんな仕込みをしているのか期待期待。

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可変システムのホッフェンハイムとオーソドックスなシティ。

ラポルテが左サイドバックが気になる点か、ホッフェンハイムは初めて見る。

 

開始1分にベルフォルデルが抜け出し先制に成功する。出会い頭の事故感。ウォーカーがラインを合わせきれずという形。

事故っぽいけどナーゲルスマンは狙っていたのかどうか。

まずはホッフェンハイムの動きを

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図のように守備時は4-3-3で攻撃時にはアンカーのホフマンが主にCB間に落ちる形。守備時4-3ー3の意図はシティが狙いたいハーフスペースにあらかじめ封鎖すること&4-3-3で戦うシティのマークをはっきりさせることであると思われる。

7分シルバが一人交わし右SBとCBの間へスルーパスを出し、抜け出したサネが折り返しアグエロがゲット。少し右SBのブレネイは不用意だったか、ただシルバサネアグエロとすべてのプレーがうまく質で取り切ったともいえそう。

シティの攻撃はスターリングとサネが大外に張り出し、一方のインサイドハーフが組み立てに絡みながらもう一方は抜け出す形が見られた。また簡単にウイングにつけてドリブルで剥がす形も目立つ。サネスターリングなら勝算が高いと見込んだのであろう。

見込み通り個の質で剥がしゴールに迫っていた。

 またラポルテの偽サイドバック(中に入ってきて、インサイドハーフの位置でプレー)もしていたが、効果は疑問だった。

シティの攻めの形はシティにとってはオーソドックスな形で、うまく菱形を作りながら、攻め込んでいた。キープレーヤーはシルバかなと。切り替えの局面でも上手くボールをつなげカウンターのチャンスを作っていた。

前半はお互いに早い展開が多くファウルで時間もよく止まり、ミスもあったので形は見にくかった。

ホッフェンハイムの形はトップに当てた落としをデミルバイが受けてサイドに展開する。

狙い所はフェルナンジーニョ周りで、両IHが出て行きやすいシティにとっては泣き所である。

この位置でベルフォルデルやジェリントンが受けることもあった。

決定機は少なく1-1で前半は終了する。

ホッフェンハイムの狙いとシティの攻め筋

後半ホッフェンハイムは前線のプレスラインを5m〜10mほど下げて、DFラインは前半の高さを維持していた。シティが使いたいライン間を圧縮して無くそうということであろう。

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前線のラインが下がり、ボールを維持しやすくなったシティは両CBを中心にボールを回しながら縦につける方法を模索していた。ある程度の高さまではシティのCBガン無視のホッフェンハイム。シルバギュンドアンに縦パスをつけたときは激しくプレスし、ボールを奪ってのカウンターを発動させていた。前線のラインを落としているのでシティが上がってきており、その分シティの背後には広大なスペースがあり、そこをSBのブレネイとカデジャーデクが走り込む形が目立つ。アグエロにはCBのどちらかが激しく当たり、空いたスペースはアンカーのホーフマともう一方のCBでカバーしていた。

ホッフェンハイムのスリートップの勤勉さがすごく、特に両シャドーなら2選手はIHへのパスコースをきりながらCBや時にはSBまで見るのでかなりの運動量が要求されていた。シティのWGは基本サイドに張っており、見ているホッフェンハイムのSBは足が残っているからこそカウンターで上がれる、というシティの攻め方を逆手にとったカウンター方法だったのだろう。またホッフェンハイムは攻撃時にアンカーのホーフマが落ちて3CBになるのでカウンターのカウンターへの対策も行なっている、流石ナーゲルスマン。

ホッフェンハイム

28サライー27クラマリッチの交代

シティ

オタメンディストーンズ

ギュンドアンーBシウバ の交代

ここでシティは攻撃時にストーンズを一列に上げて3223を発動させる。

またライン間でボールを受けるのが得意なシウバが投入される。

このシティの策の狙いはシルバシウバに時間と空間を与えることと、被カウンター時の守備の安定、WGをよりフリーにすることだろう。

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ここで特に目立っていたのがBシウバ、図の位置からパスにドリブルにと躍動、超うまい。周りのポジショニングによりホッフェンハイムは誰も当たれない。

CBやサイドCBがボールを持った時にホッフェンハイムのシャドーはIHを切ればタブルセンターハーフが空き、みすぎるとおりてくるシウバにフリーで受けられるのでどうしようもなくなっていた。またシウバのところに起点ができることでよりサイドを使えるようなる。そこで躍動するサネ。こんなに抜けるのに絶対的なレギュラーでないとは恐ろしい。

最後の一手はスターリングーマフレズ

攻め手を増やすことでチャンスが増えた結果、87分にシルバが勝ち越しゴール。CBはシルバを見えていなかったとないえ、難しい球がきてしまったか。狙っていたシルバも素晴らしいしシュートも上手い。

そのままタイムアップしシティが逆転勝ちを収めた。

雑感

2人の戦術的な駆け引きはかなり見ごたえがあり、とても面白い試合だった。

もう相手の形をみながら複数のフォーメーションを使い分けるのは必須なのかもしれない。Bシウバはかなりスゴイ、右ウイングよりIHのほうが生きそうである。

ここにデブルイネが帰還すればエライことになりそう。

 

 

 

 

 

 

CL第2節 バルセロナートッテナム 真っ向勝負とメッシ

昇格組のレガネスにまさかの敗北のバルセロナと、夏に無補強も怪我人続出で早くもしんどいトッテナムの一戦である。まぁバルセロナも怪我人でつつあるけども。

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真っ向勝負のトッテナム、変わりつつあるバルセロナ

トッテナムは開始早々にキーパーまでプレッシングし、積極的にバルセロナのボールを奪いに行く。前半2分それに対してブスケツとメッシでプレスを外すと、メッシがアラバへのロングスルーパス、これにロイスがやや強引な飛び出しをするもパスで交わされ、コウチーニョがゲット。

得点時の崩しの図

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プレスをかける際基本はボールの近くからマークを拾っていき、パスコースを限定する。この時どこかしらでマークを捨てるのだが、逆サイドのsbを捨てるのは定石である。なぜならプレスがかかった状態ではボールが飛んでくることが少ない&そこに届いてもそこまで危険度が高くない。

この真っ向プレスに対して、ブスケツとメッシが魅せる。

まずはラングレのパスをブスケツターンし、プレスを外す、メッシにわたりここでプレスバックの2人をかわしてのロングスルーで勝負あり。

メッシ&アラバの黄金コンビである。やや注意不足だったかもしれないし何気にラメラの立ち位置が非常に悪い、またロリスの判断も悪かったので、事故感はあった。

メッシの恐るべき空間把握能力である。

失点後のトッテナムに注目すると、相変わらず攻撃的なプレスをかけ続け、キーパーへのプレスも継続していた。取られた後もゲーゲン的な激しいプレス。

対するバルセロナバルサと言えばポゼッションだが、だいぶ以前とは違った形であり簡単に言うとより縦に早くなっていた。このときに光るのはやっぱりメッシ。得意の右ハーフスペースで受けてから、かけてくるトッテナムに対してメッシは2.3人平気で外して裏にボールを供給していた。やっぱりめちゃくちゃうまい。

前がかりなトッテナムの姿勢を逆手にとっているものと思われる。

アルトュールもかなりボールを受けて散らしており、プレスがなかなかハマらない原因であった。ただ右サイドのセメドとピケは、かなり怪しく蹴っ飛ばすシーンも多い。

攻撃に関してはスアレスが駆け引きでCB2枚をピン止めし、コウチーニョとメッシがハーフスペースに入ってくる形が基本。ただメッシはフリーマンのように動き回る。

時々大外のアルバである。ポゼッションはいい形でメッシに渡すためという感じ。

守備時はラキテッチが右に張り出して、コウチーニョが落ちる懐かしのMSN形。

プレスは2ボランチになるアルトゥール、ブスケツが敵陣内でも果敢に行っていたが、ふつうにかわされていた。今日のメッシは守備を頑張る日だった。

切り替えの局面ではバルサが失わないことのほうが多かった。

トッテナムはボールを奪ってからの速攻がメインで、蹴ってケインが収める形から簡単に両サイドの二人(ソン、ルーカス)に預けて仕掛ける形が多い。

ビルドアップはサンチェスではまるケースが多く、2ボラの能力的にも厳しそうである。

試合中盤の25分でもまだまだ走るトッテナムも、ビルドアップのミスからライン間で受けたメッシからチャンスが生まれ最後はラキティッチのスーパーボレー。

30分あたりからトッテナムややプレスを緩め、バルサも攻撃をスローダウンさせるも、メッシ絡みでチャンスを作りながら前半終了。

アルトゥールがうまく顔を出すのでプレスを外すことが出来ていた。

なんといってもメッシ、スピードを上げるとどこからでもチャンスやゴールを生み出しているし、時間もコントロールしていた。

対称的に苦しいトッテナムで特にビルドアップでサンチェスではめられるケースが多く、ケインに届かないと攻撃がままならない。

修正しない、できない?トッテナム

続いて後半、バルサがいい形でボールを奪いメッシが3人はがして打つもポスト、サンチェスのミスから同じような形でメッシのドリブルシュートも再びポスト。

切ないミスが続くトッテナムも、メッシのポスト直撃のあとゴールキックから、ルーカス―ラメラとつなぎ最後はハリーケイン。ほぼケインの質で崩したゴールであった。

55分ライン間で受けたメッシからアルバに展開しクロス、スアレスコウチーニョスルーでメッシがゲット。謎のゴールパフォーマンス。

追い上げムードのスタジアムをぶち壊すメッシ。

トッテナムはライン間やバイタルでメッシを開けすぎだし、この得点パターンはテストでここ出るぞのやつである。もう少し警戒すべきだろう。

ワニャマからダイアーに交代

65分アルバの不用意なバックパスをケインがラングレから奪い取りラメラに繋ぐ、ラメラのシュートがラングレに当たりゴール。

アルバの爆弾パス、ケインはさすがのプレー。

内容の割りに食らいつくトッテナム、ケインが死んだらかなりきついであろう。

そんーシソコと交代 ラメラージョレンテ交代

徐々にバルサの守備が切り替えの局面での出足が鈍り&ウィンクスの質が上がりトッテナムがいい形でボールを奪いゴールへ向かうようになる。

コウチーニョラフィーニャ交代

バルサは1列目と2,3列目の間が広がり、セカンドボールをトッテナムが拾い、チャンスが増える。バルサはゲームをコントロールできていない。

86分アルトゥールービダル交代

バルサのセット守備はかなり怪しく、ボールを奪えないのでトッテナムがボールを持つ場面が増える。ただトッテナムも攻撃パターンは少なく、ジョレンテへのクロス爆撃 が多い。まぁ時間帯のせいでもあるだろうが。

89分メッシスアレスのプレスで不安定になったトッテナムの回しをいい形で奪い、最後はメッシでジエンド。簡単に放り込むのが賢明だったか。そしてこのまま試合終了。

メッシが無双しているのに放置し続けた、もしくはつかまえきれなかったトッテナム

感想

特にライン間の相手にどこまであたりに行くのか、だれが見るのかがはっきりしてなかったように思う。スアレスのプレスはかなりうまいが、繋ぎたいロリスなわりにCBが繋げないのが痛かった。

バルサが終盤ポゼッションで試合をコントロールできずビダルを入れたのはなかなか衝撃的で時代の変わりを感じる。あの頃の君は、、、って感じ。

トッテナムは控えの質の低さが痛い、冬は補強しような。

最後に

        やっぱりメッシは異常。