理系院生徒然草

理系院生の試合備忘録

サッカーのマッチレポ

リーガエスパニョーラ第6節 Rマドリー対セビージャ 

第6節セビージャのホームサンチェスピスパンで行われた一戦である。

前節に6-0で大勝したセビージャに対し、1-0での辛勝となったマドリーの気になる点はやっぱりロナウドさんの穴だろう。

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ユニフォームの色は完全に逆ですがご了承ください。

 マドリーは怪我のカルバハル以外はほぼベストメンバー、イスコが虫垂炎で離脱し中々痛い模様。

 セビージャはボランチセンターハーフ)にバスケス、個人的に一押しのロケメサはベンチ。注目は杉本健勇2段階進化のシルヴァ、すごくスケールがでかい。うん。

 一方のマドリーは開幕直後ベンゼマ、ベイルがゴールを量産するもここ2試合は不発とやや得点力に不安がある。新7番マリア―ノ当たりの活躍を期待したいところ、またブラジルの新鋭ヴェニシウスがベンチ入り(なおディープスロートでぼろくそに言われていた)

まずは各チームの分析レポート

マドリー 攻撃

ビルドアップ(ダイレクト、ポゼッション)

 ポゼッションに比重を置いた形をとっておりロペテギ監督の意向が伺える。ビルドアップは横パスとSBからSHへ単純に付けるパスが多く、中央での縦パスが少なくサイドで取られてからのカウンターが目立つ。ベイル、アセンシオ、ベンゼマの裏抜けがなく、全体的に運動量が少ないのでダイレクトな展開は少なかった。

ポゼショナルな攻撃

ベイルとアセンシオは頻繁にポジションチェンジし、ベンゼマもフリーダムに動くも中々連動せず。

ネガティブトランジション(攻ー守)

 取られた後の激しいプレスはあまり見られず、かといってリトリートも不十分であった。

守備 プレッシング

 意図があっていない場面が多い、例えばベイルがプレスをかけにいっているのに後ろがついてこず簡単に展開されるなど、アセンシオとベイルの頑張りが空振りに終わる場面が目立つ。

   組織的守備

 基本的にはゾーンディフェンスで、CB任せな感じ、決まり事などが見えてこない曖昧な守備であった。

ポジティブトランジション(守ー攻)

前述のようにまずポゼッションを確立するケースが目立つ、その後のパス回しに意図が感じられず、攻め手に欠けた。

ミドル、ロングのトランジションはほぼなく、そもそもいい形でボールを奪うシーンが少ない。

セビージャ   攻撃

ビルドアップ(ダイレクト、ポゼッション)

ビルドアップはバネガ、バスケス、サラビアがうまく回しながら、ポゼッションを高めていた。モドリッチやベイルなどの単発のプレスもしっかりと回避し、ボールを前進する。スペースがある場面では両ウイングバックを走らせて、チャンスを作っていた。

ポゼショナルな攻撃

ウイングバックがワイドにポジションをとり、中央ではサラビアが巧みにマークを外したり、時々シルヴァがおりてくる形が目立つ。

 ネガティブトランジション(攻ー守)

基本的にはハーフライン付近まで2トップが下がりリトリートしていた。

取られた後はカウンターに行かせないような守備を構築。

守備 プレッシング

試合開始直後は2トップである程度かけていたが、試合展開により自陣に引いてボールが入った時に激しく当たる形に移行していった。

組織的守備

選手間の距離がよく縦パスが入った相手に対してしっかりとつぶしに行けていた。

ハーフスペースに流れるモドリッチやクロースに対してサラビアやバスケスがついていいったのは狙い通りと思われる。

ポジティブトランジション

取った後のカウンターが2,3人が連動してスピードアップするので迫力満点であり、しっかりと2ゴールもゲット。マドリーのファーストデフェンスをかわせていたので、シュートまでいく場面が目立つ。セビージャの一番のストロングポイントであろう。

試合の概観 動きのないマドリー、躍動のセビージャ

試合を通してインテンシティに差のある試合で、切り替えの局面でセビージャの選手が簡単に勝利しボールを運ぶシーンが目立っていた。セビージャのビルドアップでバスケス、バネガともにボールを持てる選手なので前半14分のシーンのように簡単にはがされていくマドリーであった。ディフェンスラインの統一もされておらず15分のように、簡単な裏のボールにエデルが抜け出し決定機を迎える。

そして16分マルセロがミスし、本人の切り替えが遅れ棒立ちになったところを、ナバスが抜け出し一気のカウンターになり、クロスをシルヴァがニアに決める。

マドリーの切り替えが遅いが、セビージャの狙いがしっかりと実現したシーンである。

続いて20分レアルのコーナーのこぼれから、エデルを経てナバスが抜け出しシュート、クルトワがセーブするも、こぼれを再びシルヴァ。

セビージャはカウンターで走り切れている選手が多く、戦術が浸透している模様。

その後レアルはベイルやクロースの個人技で迫るも、崩すまでは至らない。

30分あたりからモドリッチが動きだす、運ぶドリブルや5バックのねらい目のウイングバックの裏に走りこむなどするが、試合を動かすまではいたらなった。

32分にはクロースのミスから、切り替えず棒立ちという怠慢プレーからセビージャのカウンターが発動し、バスケスのシュートはクロスバー

このあたりからレアルはかなりきつそうであった。

38分セビージャはショートコーナーからのこぼれ球を簡単に裏へ、抜け出したエデルがダイレクトボレーで三点目。

レアルはショートコーナーへのマークも行けておらず、ラインもバラバラで棒立ちで集中を欠くといった大悪循環にはまっていた。

このまま前半終了。早くも終戦模様なマドリーであった。

後半

引き続き流れのいいセビージャ、カウンターも多く決定機も多いが決めきれない。

そして後半7分右サイドからベイルがアーク付近のアセンシオへ強いパスを送り、ヒールでモドリッチへ、これをモドリッチが決めるもVARの判定でオフサイド

靴一足分の判定であり、VARだなぁという判定、この試合のターニングポイントだったかもしれない。

レアルが選手交代 ナチョーバスケス ベンゼマーマリアーノ

も試合に影響を与えるような交代ではなかった。

この後レアルがチャンスを得るも、パロップ以来のGKヴァツリークがことごとく止める。

モドリッチーダニセバージョス

この後にマルセロが怪我で離脱し、万事休すのマドリー。

そのまま3-0でセビージャが制した一戦であった。

感想

若干記述形式を変えてみた。

セビージャが圧勝という形で、5-0になってもおかしくなかったと思う。

クロス芸人のナバスがすばらしく、カウンターを機能させていた。

一方のマドリーは体もやや重そうで、なかなか苦しい展開である。

特にクロースとマルセロ当たりがちょけており、切り替えの局面でやられがち、間で受けれるイスコの不在も痛い。

ベイルとモドリッチは気を吐いており、特にベイルはおれがチームを引っ張るという意思を見せていたと思う。

終わり

   

 

 

 

 

アンダルシアダービー ベティスVSセビージャ (前半)

可変システムと監督

 リーガエスパニョーラも開幕し早第3節、W杯で活躍した乾擁するベティス対新監督での船出となったセビージャである。

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フォーメーションはこんな感じ、両チームとも固定的ではないフォーメーションが特徴かもしれない。

 まずはセビージャの守備から見ていく

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図のようにキーパーからつなぐベティスに対して同数でプレスを掛けていった。

ナバスを押し出して変則442のような形でベティスに繋がせないことを目標にしているのだろう。プレスのかけ方はいわゆるゲーゲン的なものではなく、コースを限定していくやり方でCBに蹴らせることを目的としているっぽい。おそらくCB(特にケアー)で跳ね返せる自信があったのだろう。

 対するベティスはセビージャの左sbの裏を簡単に利用することでチャンスを作っていった。これが控えのアラーナを狙ったものなのか単にテージョがよかったのかはわからない。その後も両サイドの裏にベティスがアタックしチャンスを作っていった。

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(前半9分のシーン、セビージャがやや混乱している)

  ベティスの攻撃

主に3つで 

  1.   ロレンへのロングボール
  2.   カナーレスと乾がライン間で受ける
  3.  テージョの裏

ベティスのキーパーのロペスのキックうまくロビングでロレンに入っていた。

カナーレスがセビージャの1列目と2列目の間まで降りて頻繁にボールを触り、はたいてからまえに出ていく。乾は2列目と3列目の中央やや左でボールを受けて、ターン、ドリブルでチャンスを作っていた。カナーレスは守備時にゴメスにまで寄せるのに対して攻撃時には降りるので最初ゴメスは戸惑っているようであった.

 

25分ごろからセビージャはゴメスがカナーレスまである程度付いていくようになり、セットした守備ではハーフラインほどからのプレスに移行するなど、守備が整理されたことでベティスの攻撃はやや手詰まりになりつつあった。5分5部ぐらいのロングボールではケアーがロレンに勝っていたのでさらに苦しくなるベティスであった。アンカー役のカルバリョがいまいち展開力に欠けているのも原因の1つであろう。ただ終盤になるにつれてゴメスの動きに対してカナーレスがピン止めし、空いたスペースを活用するなど戦術的な駆け引きが増えていったのは采配なのか、カナーレスの機転なのかはわからず。何試合か見れば見えてくるのだろうが。

対してセビージャの攻撃

基本的には展開力に優れるバネガにまずは預け、そこからサイドへの展開や縦パス、裏ボールが多い。ロケメサにはあまりボールが来ていない印象。

縦パスはAシルバ、サラビアともに収まりがよく、サラビアは簡単に前を向いてドリブルで侵入する場面が目立った。左からの攻撃は少なく、右に流れるサラビアや縦にいくナバスのドリブルなどからクロス、とシンプルな攻撃が多かった。左サイドのアラーナがいまいち信用されていないのかもしれない。

ゲームとしてはダービーの影響もあってかファウルが多く、試合がぶつ切りになりがちであまり早いカウンターは見られなかった(これはベティスが遅攻が多いのもあるだろうが)

ゲームが落ち着いてからは両者決定機がほぼなく、1本カナーレスの裏抜けからのゴール(オフサイド)ぐらいしかなかった。

ベティスのほうが工夫をして攻め、セビージャは前線のタレントにものを言わすという対称的な2チームであった。

感想など

とりあえず始めた観戦記であるがうまくかけているだろうか。書いていておもうことはピッチで起こる現象がどれほどデザインされているのかが、中々見えにくいということであった。サッカーは偶発性が高く再現性が低いので、成功に見えるプレーでも、それが用意されたものなのかは監督のみぞ知る、なのかもしれない。

選手でいえば1番興味を引いたのはカナーレス。ラシンサンタンデールでのループシュートが印象が強く大柄なテクニシャンである。レアル移籍ー怪我ー放浪という有望な若手あるあるのルートで消えかけていたが、ベティスでは伸び伸びプレーしており、いい監督にあえてよかったよかった。

乾については、連携がまだまだという印象で、特にカナーレスともっと合えばといいう場面が多かった。ただ信頼は得られているようでパスも多く受けており、ターンの切れなど心身ともにコンディションがよさそうで、あとは得点がでればという感じである。

ただ現状のシステムではライバルがホアキンさんになるかもね。。。

以下後半に続く。

 

 

 

自己紹介

はじめまして

自己紹介です

某関西の大学の4年生(理系侍)

出身は大阪でヤンキーに囲まれながらも無難に理系陰キャラに成長しました。

ファッションとスポーツ観戦が好きで、まぁその辺をつらつらと書いていければなと。

ブログを始めた理由はやぎぺーさんとなぎさんというブロガーがきっかけです。

www.nagibrno.com

www.jimpei.net

いろいろなことを言語化していけたらな、と思います。