アンダルシアダービー ベティスVSセビージャ (前半)
可変システムと監督
リーガエスパニョーラも開幕し早第3節、W杯で活躍した乾擁するベティス対新監督での船出となったセビージャである。
フォーメーションはこんな感じ、両チームとも固定的ではないフォーメーションが特徴かもしれない。
まずはセビージャの守備から見ていく
図のようにキーパーからつなぐベティスに対して同数でプレスを掛けていった。
ナバスを押し出して変則442のような形でベティスに繋がせないことを目標にしているのだろう。プレスのかけ方はいわゆるゲーゲン的なものではなく、コースを限定していくやり方でCBに蹴らせることを目的としているっぽい。おそらくCB(特にケアー)で跳ね返せる自信があったのだろう。
対するベティスはセビージャの左sbの裏を簡単に利用することでチャンスを作っていった。これが控えのアラーナを狙ったものなのか単にテージョがよかったのかはわからない。その後も両サイドの裏にベティスがアタックしチャンスを作っていった。
(前半9分のシーン、セビージャがやや混乱している)
ベティスの攻撃
主に3つで
- ロレンへのロングボール
- カナーレスと乾がライン間で受ける
- テージョの裏
ベティスのキーパーのロペスのキックうまくロビングでロレンに入っていた。
カナーレスがセビージャの1列目と2列目の間まで降りて頻繁にボールを触り、はたいてからまえに出ていく。乾は2列目と3列目の中央やや左でボールを受けて、ターン、ドリブルでチャンスを作っていた。カナーレスは守備時にゴメスにまで寄せるのに対して攻撃時には降りるので最初ゴメスは戸惑っているようであった.
25分ごろからセビージャはゴメスがカナーレスまである程度付いていくようになり、セットした守備ではハーフラインほどからのプレスに移行するなど、守備が整理されたことでベティスの攻撃はやや手詰まりになりつつあった。5分5部ぐらいのロングボールではケアーがロレンに勝っていたのでさらに苦しくなるベティスであった。アンカー役のカルバリョがいまいち展開力に欠けているのも原因の1つであろう。ただ終盤になるにつれてゴメスの動きに対してカナーレスがピン止めし、空いたスペースを活用するなど戦術的な駆け引きが増えていったのは采配なのか、カナーレスの機転なのかはわからず。何試合か見れば見えてくるのだろうが。
対してセビージャの攻撃
基本的には展開力に優れるバネガにまずは預け、そこからサイドへの展開や縦パス、裏ボールが多い。ロケメサにはあまりボールが来ていない印象。
縦パスはAシルバ、サラビアともに収まりがよく、サラビアは簡単に前を向いてドリブルで侵入する場面が目立った。左からの攻撃は少なく、右に流れるサラビアや縦にいくナバスのドリブルなどからクロス、とシンプルな攻撃が多かった。左サイドのアラーナがいまいち信用されていないのかもしれない。
ゲームとしてはダービーの影響もあってかファウルが多く、試合がぶつ切りになりがちであまり早いカウンターは見られなかった(これはベティスが遅攻が多いのもあるだろうが)
ゲームが落ち着いてからは両者決定機がほぼなく、1本カナーレスの裏抜けからのゴール(オフサイド)ぐらいしかなかった。
ベティスのほうが工夫をして攻め、セビージャは前線のタレントにものを言わすという対称的な2チームであった。
感想など
とりあえず始めた観戦記であるがうまくかけているだろうか。書いていておもうことはピッチで起こる現象がどれほどデザインされているのかが、中々見えにくいということであった。サッカーは偶発性が高く再現性が低いので、成功に見えるプレーでも、それが用意されたものなのかは監督のみぞ知る、なのかもしれない。
選手でいえば1番興味を引いたのはカナーレス。ラシンサンタンデールでのループシュートが印象が強く大柄なテクニシャンである。レアル移籍ー怪我ー放浪という有望な若手あるあるのルートで消えかけていたが、ベティスでは伸び伸びプレーしており、いい監督にあえてよかったよかった。
乾については、連携がまだまだという印象で、特にカナーレスともっと合えばといいう場面が多かった。ただ信頼は得られているようでパスも多く受けており、ターンの切れなど心身ともにコンディションがよさそうで、あとは得点がでればという感じである。
ただ現状のシステムではライバルがホアキンさんになるかもね。。。
以下後半に続く。