CL マンチェスターU対PSG 不運と決断の行方
CL16ラウンドの2ndLegである。
1stLegは2-0でPSGがアウェーでものにしており、かなりパリ有利だといえる。ただカバーニとネイマールを欠きやや前線に不安が残る。
対するマンUはかなり厳しい状況もスールシャール監督就任以降は調子を上げている。
こちも中心選手のポグバが欠場し右SBも欠員。若手がいっぱいだ。
メンバーがこちら
パリは可変で攻守で配置を変更する。
マンUは5バックも予想されたが蓋を開けると割と古典的な4-4-2である。
攻めるパリと失点と
サッカーというゲームにおいて最も大事なのはスコアである。よってチームの戦術戦略はスコアによってその形を変えていく。大事なので何回も言います。
特にCLのトーナメントはホーム&アウェイのためやや複雑な条件になる。
パリはアウェイで2-0で勝っているので2失点までは許容できるが、3失点以上するとタイスコア時に2アウェイゴール2倍のルールによりとても大変なことに。
一方のマンUは最低でも2ゴールが必要だが、失点も許されないというかなり劣勢な感じ。
前半2分いきなり試合が動く。ケーラーのバックパスミスからルカクがゴール。
入りがやや軽くなっていたのか、かなりもったいない失点であった。
この時点でトータル2-1(PSG-マンU)
マンUとしてはあと一点で少なくとも延長には持ち込め、パリからすると1点を守るには余りにも時間がありすぎる。
そこでパリは引くことなく自身のスタイルであるボール保持で以降のペースを握っていった。
まずはユナイテッドの守備から
1点を早い時間に奪えたためか2トップは激しいプレスをかけることはなく、センターライン~自陣までリトリートしていた。プレスバックはあまりせずカウンター要因の模様。
SHはハーフスペースのシャドーの二人を見るように中のコースを消すように絞っておりWBに入るとSBと挟み込みに行くなど献身性を見せる。
DFラインはマンツーマン気味でトップに対してはしっかりと人がついていくことが多い。そのため何度か開けたスペースを使われていた。
中盤のマクトミネイとフレッジは基本迎撃部隊で2度追いすることもあるなど自陣では簡単にはボールを持たせたくないようなマンUであった。
気になったのはヤングとバイリーの関係、マークの受け渡しが曖昧でヤングが不必要に下がり過ぎていたり、ディマリアに食いついたバイリーの裏をベルナトに使われるなどしていた。
怪しそうな所をまとめると
- 右サイド
- 人についていった後のスペース
- 大外から入ってくるWBのマーク
パリのオフェンス策を見ていこう。
まずはビルドアップ
相手2トップが中央に鎮座しているので脇からサイドCBが運んぶことが多く、時々ヴェラッティが脇のスペースで受ける(遠藤ロール)ことで前進、そのままWBに渡すことが多い。
その後は引くマンUに対してどのように崩していくのかが鍵となっていった。
配置はこんな感じ
トゥヘル監督は割と自身の志向している戦術を選手に当てはめていく監督のイメージであるがこの布陣では割と選手の個性に合わせた戦術で臨んでいるようであった。
まず目立っていたのは左サイドのディマリアである。
相手の右サイドが怪しいのを感知したのか、ハーフレーンから大外レーンに流れてサイドを突破しておりバイリーを苦しめていた。
人に強い意識を持つマンUに対し裏抜けからチャンスを作り、10分にはまずマルキーニョスの裏抜けから一度戻し、再びムバッペの裏抜けから大外のベルナトがゲット。
マンUの守備が怪しげな所をしっかりと突いていくパリであった。
特にCB-SB間の裏抜けはチャンスになりそうであった。
その後もサイド突破から大外のベルナト、アウベスにマークがおらずフィニッシュまで持っていかれるマンUである。
続いてパリの守備とマンUの攻めを見ていく。
パリは守備時にディマリアが少し下がり4-4-2の形へ、ネガトラをしっかりと行うことでマンUはボールを持てず、SBの裏にロングボールを蹴るぐらいしか策はなさそうであた。
しかしいい流れがずっと続くわけではないのがサッカーの面白い所。
追加点を奪えそうで奪えないパリはややイージーなミスが増えていき、その結果組織だったネガトラが行えなくなっていく、またマンUもプレスに慣れたのかポジトラで打開できることが増えていき、マンUがボールを持つ時間が長くなっていった。
個々で見るとフレッジは球離れがよく密集でもうまく躱してボールを繋いでおり、前線ではルカクがタメを作り押し上げの時間を作る。
そして29分上手くボールを繋いだマンUはラッシュフォードのミドルからルカクが押し込み2-1となるスコア。
アウェイゴールで並んだマンUはあと1点とればかなり有利になり、パリはこれ以上の失点を避けたいところ。
スールシャール決断の1手
勝ち越し後スールシャールの手は右SBのバイリーに代えてダロットを投入
怪我ではなく戦術的な交代の模様。
ヤングが右SBダロットが右SHとなり4-4-2継続のユナイテッド
膠着したまま前半を終える。
後半も同じように攻めるパリに対して4-4-2で守るマンUという構図が続く。
引き続きディマリアの突破やWB-WBの大外クロス、ライン間で受けるドラちゃん、ムバッペの裏抜けと攻めるパリ。
57分スールシャールが動く。
試合が切れたときにヤングとラッシュフォードを呼び指示し、5-4-1に変更を行う。
これはスールシャールにとっても割と賭けだったのではないだろうか、実質1点差で負けている以上失点がまず避けられない、かといって攻めなければ敗北が決まってしまう。そんな中後半始まってから10分後というタイミングであえて後ろに人を増やしたのは
- 後半になってもパリが同じように攻めてきたことを確認
- ホームのパリがこのあとも攻め続けるという読み
- 攻め込ませることでカウンターで仕留める
あたりが考えだろうか。
個人的にはここがパリのホームであったことも大きい気がする。オールドトラッフォードではこの欠断は好まれなさそうだし。
そこでトゥヘルは受けて立つとばかりにヴェラッティをやや高くしして試合を決めに行く。
1トップに変更し相手の後ろの枚数の変化に合わせる論理的な采配。
また相手の変更に対してディマリアが再びハーフレーンに戻り中央を厚くするパリ。
さらにDFラインはセンターラインよりも高くし、カウンターすらさせないという布陣に移行し、相手の誘いに乗る形で試合を決めに行く。
70分ドラクスラーに怪我によりパリは
ドラクスラー、ケーラー⇔ムニエ、パレデスへと選手交代
またしてもパリは配置変更なんとアウベスがトップの位置に。
マルキーニョスが下がりパレデスがCMFへ。
結果論にはなるがマルキーニョスを下げたことで中盤のフィルターは弱まっていたと思われた。またCMF二人とも割と出ていっての守備をするのでDFラインの前が空いていることも。しかし後ろではやられそうな雰囲気はなく
結局はトレードオフかなと。
パリのカウンターも増えるオープンな展開に。
ムニエはガンガンオーバーラップしてチャンスを作るも決定機には至らず。
この辺のパリのゲームの進め方は悪くはなかったと思う。チャンスも作れていたし、カウンターもある程度潰せていたし。
変に引いてしまうよりは自分達スタイルで勝ち切ろうという好感の持てるゲーム運びだと思われた。
ただマンUもチャンスらしチャンスはなくパリペースで試合は進む。
ぺレイラ⇔チョン
前線の3人はしっかりとプレスに行きつながせないパリ。
あくまで引きすぎず試合を決めに行く。
ヤング⇔グリーンウッド
そして89分ことは起こる。マクトミネイのミドルにキンペンべがハンドでPKを献上。
無情のVAR判定である。
これをラッシュフォードが決めマンUが3-1に。
カバーニを入れて点を奪いに行くもタイムアップでユナイテッドが激闘を制した。
感想
パリはベスト16に魂を引かれているのか!という感じ
このサッカーをして勝ち抜けれないのは切ないし、3失点とも何とも言えない形でかなりの運命力を感じた。
VARに目が行くが戦術的にも見ごたえのある試合であり、スールシャールとトゥヘルの差し合いは非常に面白かった。
5バックで一度引いた采配は結果的に大当たりであったし、段々とラインを整えることで裏抜けをオフサイドに掛け、懸念の右サイドと大外は選手と配置の変更と、序盤に見えた穴を次々とふさいでいったのはお見事。
パリも後半のアウベス、ディマリア、ムバッペの3トップは守備もするしカウンターも早いとトゥヘルらしい論理的な采配でじっさいムバッペが決定機をものにしていれば普通に終わっていた試合であったかと。
個人的に優勝候補だったパリがここで姿を消した。
セレッソ大阪対ヴィッセル神戸 両知将の狙いと現地で思った事
Jリーグの開幕戦で今年も熱い戦いを期待している。
そんな開幕を飾るのはJリーグ史上でもまれに見るであろう大型補強を繰り返しまくるヴィッセル神戸。
対するはホームでの開幕を迎えるセレッソ大阪、新監督ロティーナのもとでどのようなサッカーを見せるのか。
メンバーはこちら
豪華すぎる3トップである。
セレッソは蓋を開けると5バックであった。
ラインをこえること
個人的な考えだが、相手のディフェンスライン(列は問わない)をこえることがオフェンスでは大切で、ポジショナルプレーはラインをこえるための手段であり原則であると思っている。方法論ともいう。
サッカーではディフェンスラインは三種類存在し、以下に図のような名前をつける。
またそれに付随するオフェンスのゾーンを以下のように名づける。
これは今考えたもので議論しやすいように定義してみただけである。
共通する定義と名前誰か作って!!!
自陣ゾーンとミドルゾーンの違いだが両者ともに中盤ラインの前のエリアで敵陣ならミドル、自陣なら自陣としている。
オフェンスとしてはゴールが必要でそのためにはよりゴールに近づきたい、つまりファイナルゾーンに何度もボールを送りこむことが大切である。
そのためには各ラインを越える必要があり、ラインを越えるパスはキーパスと呼ばれ現在有効な指標のひとつである。
ここから考えるサッカーの原理は(優先度が高い順)
オフェンス
- まずシュートを打つこと
- シュートが打てる(入りやすい)エリア(ファイナルゾーンやアタッキングゾーンのペナルティエリア付近)にボールを運ぶこと
- 各ラインを越えること
ディフェンス
- ボールを奪うこと
- シュートを打たせないこと
- シュートが打てるエリアでボールを持たせないこと
- ラインを越えさせないこと
ざっとこんな感じか。
シュートとシュートブロックに関する局面はチーム戦術よりはより個人の質に左右される(もちろんその状況に至るまでは戦術戦略も大いに関係する)
のでチームの狙いが見えやすいのはオフェンスなら2、3番目、ディフェンスなら3、4番目あたりである。
この試合では両者がどのような策をもって試合していたのか実際にみていこう。
仕掛ける神戸と守るセレッソ
結論から述べると神戸は有効な攻撃が出来なかった。
論拠としては
- 単純にゴールが奪えなかったこと
- ファイナルゾーンへの進出回数の少なさ
- ラインを越えれずラインの前でボールを回すことが多かったこと
そもそものリージョ監督の策を見ていく
イニエスタや山口が大外に張っているWGの二人を使いそこでSBと絡みながら再び中央を使ってリターンを受けてゴールへという形だと推察された。
ビルドアップ編
セレッソは柿谷のワントップであるので神戸のCB二人は比較的緩いプレスのなかでプレーしており、三原や山口時々イニエスタに簡単に渡すことが出来ていた。
中盤ではイニエスタが降りてきてボール回しを安定させていた。
前半では柿谷もセンターサークル付近まで落ちるなどかなり重心を下げていたセレッソなので神戸は中盤でもイニエスター山口ー三原でかなりフリーでボールを回すことが出来ていた。
柿谷もかなり落ちるのでプレッシャーラインを超えることには成功していた。
セレッソとしては降りるイニエスタをどうするかが大事なのだろうが、中盤ではCB三枚はイニエスタをガン無視するという約束っぽかった。
崩し?とサイド編(アタッキングゾーンとファイナルゾーン)
中盤つまりセンターサークルは超えることが出来た神戸
理想はそのままゴールへ前進なのだがCB3枚とWB2枚の5バック相手に現実的ではなく、従ってサイドを使うことに。
基本は図のような感じで両WGのビジャとポドルスキが広く深くポジションをとり
ボールと二人は利き足でボールを保持しながら中へ行きSBがサポートに入る。
WGのポジショニングの理由については「PEP 君に全てを語ろう」を参考にしたい
2人のWGを深く広く配置させ、他の攻撃陣を敵の間で動き回らせた。そしてディフェンスラインを欺く。左右に揺り動かし、混乱させ、サイドに行くと見せかけた瞬間、パーン!攻撃陣に向けてパスを打ち込む。
WGのポジションを深く広くとることで中央のスペースを開けるのである。
このエリアの使い方はいろいろあり代表的なものとしては
- IHが突撃する(マンチェスターシティ)
- CFが流れて使う
- WGがワンツーやドリブルなどで入ってくる
リージョの狙いとしては3番目が一番したかったのかなと感じる。
論拠としてはWGの人選と利き足である。
ポドルスキやビジャはドリブルで剥がしまくるよりはゴール前での決定的なプレーをすることに強みのある選手で、さらに利き足と逆サイドに配置することでよりゴールに向かいやすいと推測できる。
このWGの動き出しに合わせてSBが絡んでいくのだがセレッソの5バックを前になかなか崩しきれない神戸であった。
相手の中盤ラインの前でボールを回していたが、そもそもラインを越えようにも裏抜けやピン止めの選手が少なく(両SBと時々三田、たま~に蛍)でポルディ、ビジャともにファイナルゾーンへのスプリントがなかったのである。
これでは中々苦しい
左右による仕組みの違いとか
お次はサイド攻撃での左右差を見ていこう。
左サイドはこんな感じ
右サイドより人数をかけており、初瀬ー三田ービジャ時々イニエスタで動きながら崩しを狙う。
この三人はかなり5レーンの原則を守っていたと思われ、特に初瀬はビジャの動きをみながらどのレーンを選ぶのか判断しており、左足のクロスからチャンスも創出していた。ファイナルゾーンへとイニエスタからの初瀬へのスルーパスはこれからも有効な攻め手になりそうである。
ビジャが中にドリブルし初瀬がオーバーラップが基本線。
イニエスタと三田が上手く絡めると崩せそうな雰囲気で山下をビジャでピン止めできると初瀬が空く仕様だったのだろう。
続いて右サイド
最初は深く広い位置をとっていたポドルスキであったが段々と低い位置でうけるようになっており左サイドのビジャよりポジションを守る意思が少なかったように思える。
結局このポドルスキの位置の低さが神戸が攻めきれなかった要因の一つと個人的に考えている。
これは現地でみるからこそ感じたことかもしれないがポドルスキはボールを強く要求したりシュートをふかしたりとやや気合いが空回りした気もする。
ただそのポドルスキに合わせて大外の高い位置を取ったり、ハーフスペースのレーンに入ったりPA内に飛び込む西はいい選手であった。
もしかすると西をより生かすために低い位置をとっていたのかもしれないが。。。
あと気になるのは山口と三原の関係性で
山口は中央ではロングボールでサイドチェンジしたりとキックでゲームを動かし、時には裏抜けやボール狩りなどいいプレーを見せていたと思う。
三原は山口の横でプレーし、派手なロングや縦パスよりは堅実に近くの選手に渡すことが多かった。
攻撃時にはダブルボランチのような関係性を見せていたので、設定としてワンアンカーではなかったのかもしれない。
セレッソの守備と狙い
セレッソの狙いも見ていく。
布陣からして神戸が狙いたそうな位置にヒトを配置していたが、事前のリサーチ通りだったのだろうか。
偽9番はCFが降りてCBを食いつかせて開けたスペースにIHやWGが突撃するのが一つの代表的な攻め筋だが、イニエスタに食いつきすぎないことと、予め3CBを配置することで神戸の狙いを消すことに成功。
木本と山下は中に入られても利き足で簡単には打たせない寄せ方をしWGの二人を苦しめていた。
絶対ラインを越えさせたくないセレッソは中盤ラインを下げてライン間のアタッキングゾーンを狭くすることで侵入を防いでいた。
所謂「圧縮」というやつです。
神戸も結局ラインの前で横パスをしているだけだったので守りやすくもあったのかもしれない。
しかしかなり重心を下げたこのやり方では柿谷の裏抜け一発しか手がなく、攻め手はあまりないセレッソであった。SHの清武と水沼も献身的に下がる分サポートの距離は遠くなってしまう。
セレッソの反抗
神戸がボールを保持しながら決定的な場面は作れなかったセレッソは後半から攻勢を強めていく。
まずは寄せ方から、SHがより高い位置を取りCBへのプレスを目指す。
それに呼応してWBも積極的に神戸のSBに当たり前半よりボールを奪う意思を見せるセレッソ。
その結果ボールを奪うことができカウンターでの攻撃の回数を増やしていくセレッソ、目立つのは清武とソウザであった。
清武はハーフスペースにいてから大外に流れる動きでボールを受けて時間を作り、ソウザは前線に進出していき存在感を示していた。
ロティーナの打ち手
そして水沼に代えて都倉を投入し、柿谷を一列下げる。
この変更によって柿谷が前向きでボールを触れるようになり躍動していく。
都倉は身体を張ったポストプレーで基点となり2枚のシャドーとともに神戸を苦しめていた。
ディフェンスに回ると神戸のトリオは効果的ではなくセレッソもボールを持てる展開になっていく。
清武に代えてデサバトを投入しソウザを一列上げる。
ソウザと柿谷、都倉でチャンスを作っていくとコーナーからゴールし先制する。
神戸は三原に代えて待望の裏抜けタイプの古橋を投入するも、イニエスタが下がったことでビルドアップの質が低下したことによるポゼッションの不安定さのほうが目立つ展開に。
そして神戸がゴールに迫れずセレッソが開幕戦を制した。
感想
激熱の開幕戦を制したのはセレッソであった。久々にセレッソの試合を見に行ったがこんなに盛り上がっているのは初めて見たかも。
ロティーナ監督は都倉投入から流れを引き込んだのが印象的で、5バックで神戸を沈黙させるなど狙いがハマっていた。
神戸のほうはリージョ監督の戦略面での狙いが見えずらかったか、古橋投入はもう少し早くても良かったのかもしれないが、ボールの循環も悪くなっていったので難しいかビルドアップに人数がかかる神戸は少ししんどいかも。
三原と蛍が似たような役割をしていた気がするのだがどうだろうか。
後やっぱり裏抜けやピン止め役がいないとしんどくなりそう。
豪華トリオはやはりイニエスタが印象的。多分人間ではないと思う。
Jリーグが盛り上がっていけばいいな。
fin
マンチェスターシティ対チェルシー 狙いを読み解きましょう。
足元をすくわれた格好になったニューカッスル戦後はエバートン、アーセナルを下したマンチェスターシティ。引き続きリバプールを追いかける。
対するは開幕後の高評価はどこへやら、解任論までとびだしているサッリ監督率いるチェルシーの一戦となる。
メンバーはこんな感じ
ターンオーバー感のあるシティだがはたして いつのまにかイグアインが来ている。
流離のストライカー感が異常。
監督にまつわるエトセトラ的な(一般的な)
いわゆるチームスポーツ(引いていうのなら戦争)では大まかに「自軍」と「相手軍との差異」の二つの事柄が勝敗を左右する。
「相手軍」ではなく「差異」をつけたのが個人的なポイントである。
サッカーの試合では相手が常に存在するため相手との関係性が大切になってくる。
自軍にまつわる事柄は
選手の質や個性、監督の力量や作戦やプレーモデル、フロントやスカウト、オーナー、果てはそのクラブの歴史などが挙げられる。
相手軍も同様な事象があり、この同様なパラメータにおける自軍と相手軍の違いが差異となって出てくる。
差異は具体的に相手が自軍より優れている所、相手が自軍より劣っているところ。相手と自軍の選手の違い、戦術戦略の違い、監督のプレーモデル作戦哲学の違いなどなど他にもたくさん存在する。
自軍により注力して試合に臨むのか、それとも相手軍との差異をより注目して試合に臨むのかは監督のキャラクターにもよるのだろう。
前者の代表例は古くはゼーマンやペジェグリーニなどが例として挙げられ
あくまで個人的な分類であるが、自軍に注力といってもやり方は監督の数だけあるだろうし、後者の監督が前者のような考えをもってないというわけではない。
あくまでどちらに軸足をおいているのか?という分類である。
ビエルサというサッカーの競技そのものから逆算するような例外的な監督も存在する。
今試合のとサッリとペップグアルディオラはどうだろうか。
サッリ監督は前者のように思える。あくまで自身の理想とするプレーモデルを持ちどんな相手であっても自身の型に持ち込み勝負する印象がある。自身の勝ち筋があるパターンである。
グアルディオラはどうだろうか。
独自のプレーモデルや哲学を持ち行く先々のクラブで先進的なサッカーを披露する彼は前者のチームに注力するタイプの監督に一見思える。
しかし彼の試合を見ると対戦相手によってかなりプレーを変えており、対策を多く打ち出しているのがわかる。
つまりグアルディオラは
自軍のプレーの確立と相手との差異から生まれる対策を高いレヴェルで同時に行うことが出来る稀有な監督
なのではないだろうか。
言い過ぎたかもしれないが。
そしてグアルディオラの得意技の一つが
相手軍との差異のうち弱点や強みとなるところに自軍の強みをぶつけること
であるだろう。
古くは2CBと2CHの怪しげなエリアをメッシというライン間で最強の男に使わせる「偽CF」
守備も攻撃もできるSBを守備時はカウンター対策に攻撃時はビルドアップのパターン増加につなげることができた「偽SB」
などなどこれらは戦術ありきではなく、自軍の強みと相手軍からの差異との融合からおきた現象であったと思われる。
そんなグアルディオラの特性がよく出たのがこの試合だったのかもしれない。
仕組みと現象を見よう
前置きが長くなってしまったがここでよく見られた現象からグアルディオラとサッリの狙いを見ていこうと思う。
試合序盤はお互いに強度の高いプレスをかけあっていく。
共に主導権を握りたいチームなのである意味当然の選択なのかもしれない。
シティのビルドアップ
チェルシーのハイプレスに対していかなる対策をシティはほどこしたのだろうか。
特に気になったのは自陣の深い位置(ゴール付近)でCBとキーパーが同じ高さでボールをを回し相手を引き込んでいったプレーである。
守備側はボールを奪いたいときになるべく狭いエリアに保持側を追いやりたい。
これは鳥かごなどのボール回しの時エリアが小さいほどボールを奪いやすいのと同じである。所謂圧縮というやつ。
対して保持者はなるべく大きなエリアでボールを保持したい。敵のプレッシャーを緩和したいからである。
そこでシティの一手が図のプレー
相手を意図的に間延びさせフェルナンジーニョ付近のスペースを拡大する。
デメリットとしては距離が伸びることによってパスの精度が要求されてしまうことだがラポルテやエデルソンにストーンズだと回せるという計算だろう。
また相手をつり出すことによりエデルソンやラポルテのロングボールがより生きてくるという憎い計算も披露。
次の一手だ
次の一手がアンカー脇やカンテが飛び出してくるスペースにアグエロを降りさせるというものである。
近年のアグエロはこの降りて受ける動きが予備動作を含めて素晴らしいので、その長所をチェルシーの弱みとなる部分にぶつけるのである。
この試合を通してアグエロの偽CF的な動きはチェルシーを苦しめていた。
この一手にはギュンドアンが一列降りてフェルナンジーニョと同じ列にいることが伏線になっている。
ギュンドアンはバークリーもしくはカンテがフェルナンジーニョを消しに行ったときに1列降りてサポートする。この辺は敵の狙いに対して素早く次のプランが発動する流石のシティであった。
考察チックなこと
このアグエロが降りる現象は頻繁に見られた(例えば前半なら12、14、23、31、43分)
この現象を先ほどの仮設から考えていく。
一番の理由としては強みのほうで、
- アグエロが左のハーフスペースで受けることが得意である。
- ラポルテの縦パス能力
特にカンテの出足を狙うラポルテのセンスはエグイ。
相手の弱みから見てみると
- 守備力の低いジョルジーニョの脇を狙う
- 完成度が高くないハイプレスを逆手に取る
あたりを狙ったのだろう。
ここで疑問が一つ、なぜバークリー側つまりはシティから見て右サイドではこの現象が少なかったのだろうか。
まずは自軍目線
シティの有効な攻め筋の一つとしてラポルテ(時々エデルソン)から対角線へのロングボールがある。
相手のプレス網を掻い潜る手段の一つなのだが、蹴った後にも仕組みが用意されている。
この試合対角線の先にはBシウバである。彼はめちゃくちゃ上手くてボールも隠しながらプレーできるが流石に孤立無援だと厳しい。
そこで登場するのが降りないほうのIHであるデブルイネである。
彼がこの試合あまり下がらず高い位置でプレーしていたのは攻撃性能を活かすことに加えてこのロングボール後のサポートもタスクの一つだったのではなかろうか。
逆サイドのスターリングはスピードがあり単独でもボールを前進できるのでそこまでサポートの必要はない。
よって降りるのは右のデ・ブライネではなくギュンドアンになると。
また単純にストーンズよりもラポルテの方が上手いなどなど。
次に相手側を見ていくとカンテとバークリーの違いがある。
狙いとしてはよく動いてしまうカンテをギュンドアンが動かしパスコースを作る予定だったのだろうか。
ただバークリーもそこまで守備が得意そうではなかったので単にストロングサイドで攻めただけなのかもしれない。
ゴラッソありキレイな崩しありで6-0でシティが快勝する。
雑感
アグエロが量産モードに入ったシティ。グラウディオラ3年目にして恐ろしい完成度を誇っている。相手の行動から自身の行動を変える速度が尋常ではなくしかもチームでしっかりと統一と共有されている。
個々で見るとBシウバは本当にいい選手。
走れて上手くて戦えるという貴重さ、オシムさんとかめっちゃ好きそう。
中に入って数回しくじったジンチェンコは結局3ゴールに絡む活躍。
左SBがシティの今のところの数少ない弱点であろうか。
ジェズスは奮闘が見られ、6点目の後にスターリングではなくチャンスを作ったジェズスに真っ先にかけよったDシルバさんは絶対いい人。
チェルシーは今回は中々取り上げることが出来ず。
サッカーとしては面白いがいかんせんコマ不足か。特にIHはもう少し適役となれる選手がほしいところ。
ただチェルシーはもしかすると成功体験からカウンター戦術がアイデンティティとして確立されてるのかなとも思える。うまく時代にアップデートできるだろうか。
そんなチームの中でも違いを作り出していたイグアインさんは流石である。
アザールはくそうまいが。。。って感じ。
レアル行くんかなぁ。
マンチェスターシティVSニューカッスル こんな日もあるよね
1月に復調しLiverpoolを猛追するcity、武藤と懐かしのマラガにいたロンドンがいる以外は特に情報を持っていないニューカッスルの対決。
監督は知将ベニテスどんな策をもってきているのだろうか。
メンバーは以下
5-4-1の構造とか利点とか
ハーフスペースという概念が浸透したのちに姿を現すことが多くなったと感じる
5-4-1システムの仕組みを見ていく
前提として
4バック(4-4ー2や4-3-3)崩しの定跡として個人的には3つ
- ライン間で受ける
- ハーフスペースの活用
- CBとSBの間を狙う
が存在し
この3つの手を同時に受けることが出来るのが最大の利点である。
ようは人が多いので守りやすいのである。
CB-SB間のお話
一人当たりの守るエリアが短いということは、カバーに入るときの移動距離が短くなる。よって相手にスペースを与えることなく守ることができるし、移動時に生まれるズレも少なくなるのである。
これで4バックの弱点の1つのCB-SB間を狙われることを防ぎやすくなっている。
3CBでのカバーリングもしやすい。
ライン間とハーフスペース
ボール保持を志向するチームにとってはキーとなる方法論の2つ
狙いとしては
『誰がプレスに行くのか曖昧な位置でボールを受けて守備の基準点を狂わせる』
とここでは定義したい。
簡略化するとライン間は横の列(DFラインとMFの間)でボールを受け、ハーフスペースは縦の行の間(SHとCHの間)で受ける感じ。
詳しくはfootballistaさまを参照しよう。
この手に対して
『人を増やすことでマークに付き続けることが出来る』
というのが5バックの利点である。
まぁこの辺があっさりとしたというか5バックの利点。
また5-4-1ではサイドのレーンに2人いる(昔のサンフレの3-6-1は一人)
ので敵のWGに対してマッチアップがはっきりするのである。
ライン間殺しにはDFラインとMFラインの圧縮や気合いマンツーマンなどの方法もあるがここではこのくらいで終わっておこう。
試合の概観とか
前置きが長くなってしまったが本試合をそろそろ見ていこう。
前半1分のマンチェスターシティの速攻が決まり先制するシティ。
大半の人はこの時点で大勝を予想しただろう。
ただ失点が早すぎたのでニューカッスルは逆に崩れなかったのかもしれない。
ザックリとしたマッチアップはこんな感じ。
ロンドンはボールホルダーにはそこまでプレスせず1列目のプレスは完全に捨てていた。ただフェルナンジーニョをひたすら見るというわけではなかったのでカウンター時の基点になることが一番のタスクだったのかもしれない。
ニューカッスルはSHがかなり中に入り、CHがシティのCBやフェルナンジーニョにプレスに行くときは中に入ってカバーするなど中央~ハーフスペースをかなり警戒していた模様。
IHのライン間受けにはかなり高い位置までCBがプレスすることと、単純にMFラインと最終ラインを狭めることで対応する。
前線はロンドン1枚なので、シティは1列目のビルドアップが楽に行える。
そこから先ミドルサード~ファイナルサードへの崩しに焦点が当たりそうな展開。
シティのビルドアップ
開始早々に先制し余裕を持ちながら攻め込むシティ、まずはビルドアップを見ていく
相手はロンドン以外の9人でブロックを引く撤退守備、なのでビルドアップではあまり数をかけず2~3人での組み立てがメインとなる。
相手が来ないならと、シティの両SBは一列上がり2-3-2-3のような形に移行する。ニューカッスルはSHがかなり中よりにポジションを取ることで対応を試みていた。
シルバとデブルイネは基本ライン間を狙いながら相手のSHやCHと駆け引きし、サイドやハーフスペースの入り口でボールを受ける。
この辺りは相手の位置を見ながらプレーしており面白い。
一例は以下
SHが中に入る動きをみて空いたスペースでIHが受ける。
デブライネもこの動きは行っていた。
シティの攻め筋
ミドルサード進出を目指すシティは
- IHのライン間でのボール受け
- WGへの付けるパス
- アグエロの降りる動き
で局面を動かしに行く。
ライン間はニューカッスルもかなり警戒しており、SHCHCBの間のエリアをできる限り圧縮していた。
そのためかもしくはコンディションのせいかライン間でややシティはミスが多く、攻めきれなかった原因の一つと推測できる。
ライン間が詰まっている&SBのマンマークにより、サネとスターリングはマークされる(もしくは対面に敵がいる)状態でボールを受けることが多く中々良さを出しにくかった。
個人的に一番何か起きそうなのはアグエロのワークであった。
アグエロはIHのシルバやデブライネが空けたところ(ハーフスペース辺り)に降りてボールを受け攻撃を進めていく。
逆側のIHが変わりに入るものの、ピン止めの効果が下がるので攻撃の奥行きは減るのはトレードオフだろうか。
決定機は作れていたので戦術を叩くのはやや結果論的かもしれない。
ただグアルディオラはかなり抱えており不満の残る前半であった。
後半の様相
相も変わらず攻めたおすシティは65分にデブライネに変えてBシウバを投入
狙いとしては降りてくるアグエロのスペースに飛び込む部隊だろうか。
まぁデブルイネも良くはなかったが。
66分に同点弾を食らってしまうシティ。
このへんでDAZNの1週間が来てしまいタイムアップ。
ジェズスをいれたようなのでバルセロナ4年目のメッシトップ下ビジャCFを思い出した人も多いだろう。
後半に勝ち越し弾を決められ沈むシティであった。
感想
シティはそこまで悪くなかったと個人的には思いまする。先制後も自分たちの狙いを持ち5-4-1を破壊しにいっていた。ただ簡単なミスや呼吸が合わない場面が多く、連戦の影響もあったのかもしれない。前半の決定機が決まっていれば。。という試合であった。
対するニューカッスルは先制されるのが早かったからか失点後も集中を切らさなかったのがよかった。格上が決定機を外すことで勇気が出てくるのは典型的なジャイアントキリングパターンである。2列目のSHがCHをカバーする形が個人的に面白かった。
5レーン中の中の3レーンは使わせないぜという感じだろうか。
fin
レアルマドリー対セビージャ マドリーの柔軟性
6バックも厭わない姿勢に驚かされた試合であった。
対するは今季首位に立ったこともあるセビージャ、バネガのアンカーがハマっているそうな。
勝ち点差は無く得失点差でセビージャが上の順位となっている。
メンバーはこんな感じ
中盤の攻防を制すること
まず最初にセビージャの狙いから見ていく
コンテ時代のユベントスもこんな感じだったのだろうか
バネガが配給し攻撃を組み立てる。ただバネガがショートやミドルパスがロングボールより得意なのでグラウンダーで前線に付けてさいどに展開するシーンが多かった気がする。
対しするレアルの対策を見ていく。
まずはレアルの守備について
基本はボール保持で攻めていくので回数は多くないが、連携したプレスとボールを失った後の守備(ネガティブトランジション=ネガトラ)が素晴らしかった。
プレス編
3バックに対しては3トップでプレスにいくのだがそこまで強度はなかった。
セビージャの最終ラインは基本バネガやIHにパスをつけるのだが、そこに対してマドリーのIHが厳しくプレスし、FWもプレスバックすることで中盤でボールを奪取したり、パスコースを制限することでミスを誘発させていた。
ベンゼマとバスケスはプレスバックの貢献が高く、ヴィニシウスも守備を行うのが印象的。
レアルの連動して前からハメていくプレスにセビージャの中盤の選手は簡単なミスが増えてボールをなくしたり、奪われる場面が多い。
ネガトラ編
この試合でマドリーの狙いとして一番強く感じたかもしれない。
前線のトリオは失ったあとの切り替えが素晴らしく、遅らせると後ろから中盤が飛んできてボールを奪取していた。
またバネガのワンアンカーなのでボールを失ったあとアンカー脇からボールを運んだり展開したりと狙い通りっぽかったマドリーである。
サラビア、Fバスケスのロストが多く、バネガも素早いプレスの前にパスの精度を欠く。
中盤をレアルが制圧したことにより前線やサイドがいい形でボールを得ることが出来ず苦しくなるセビージャであった。
こうしてレアルがボール保持しセビージャがカウンターを狙う構図になっていく。
マドリーの攻撃
ビルドアップでは両IHが主役、相手のスリーセンターの間や脇でボールを受け前進する。またバネガの横に顔を出すベンゼマによってボールがつながっていく。
IHやベンゼマの動きは基準点ずらしである。
基準点とは自分の考えでは守備時の場所とタイミングの事を指す。
このエリアは捨てるけどここまで来たら寄せよう、とか後ろが揃っていない今はいかないけど揃うタイミングで寄せよう!!みたいなイメージである。
チーム全体の決め事である。
相手の基準点を試合序盤に把握し、変化をつけて動ける選手はいい選手なのではないだろうか。
モドリッチはこの基準点把握⇒ずらそう!がめっちゃうまいと思う。
5-3-2のDFだと2トップの脇、IHの横、アンカー脇などが基準点があいまいになりやすいエリアなので、その辺りをうろちょろされるのは中々ダルそうであった。
この辺りの場所はハーフスペースの入り口と言うのかもしれない。
次の手を見ていこう
右サイドではバスケスのフリーランでスペースを作り、空いた所にベンゼマやカルバハル時々モドリッチが走り込む。
5バック崩しの定跡であるサイドCBを動かそう!である。
左サイドでは新星ヴィニシウスのドリブル突破がメイン
基本は放置プレイで細かいステップと加速力で相手を抜いていく。パスもできるのだがまだタイミングが合わない場面が多く横パスをカットされることも多かった。
ただケアーの奮闘や5バックのカバーリングの嵐により定位置攻撃では中々決定機を作れないマドリーであった。
セビージャはマドリーのプレスを交わすと決定機を創れたのでなんとか突破したいところ。前半の途中からはプレスが緩んだこともありバネガが空き、縦パスから何かが生まれそうではあった。
セビージャの変更
後半からセビージャが守備の位置を変更する。
エデルが左サイドに行き5-4-1にすることでマドリー使っていたスペースを埋める。誰が行くのかはっきりしないなら、配置しようは論理的である。
ここで動きだすのはやっぱりモドリッチ
ビルドアップの負担が減りことにより高い位置に顔だすよになり、後ろで引き出してから運ぶドリブルで攻撃を牽引していく。
結局攻められるし、なんならカウンターもできひんやんけとなったセビージャは再び2トップに変更する。
サイドを変えたりとピッチを広く使いながら攻めるマドリーに対して疲労が出てくるセビージャ。特に3センターはサイドチェンジの後カバーの距離が遠くなりバイタルが空きやすくなっていった。21分のセバージョスのミドルが一例でのちの先制の布石となっていた。カリーソがキレていたのが印象的。
マドリーはネガトラもよくセビージャは全くカウンターが出来ない。
セビージャは2トップを変える。
32分サイドから中央につないで寄せが少し空いたところでカゼミロのミドルがさく裂し先制。
どうしてもサイドに出るとバイタルが埋めきれなかったことを詰められた模様。
まぁ距離もあったのでカゼミロがスーパー過ぎた説もある。
その後モドリッチが決め2-0でマドリーに軍配が上がる。
雑感とか
結局つよやんけマドリーという感じ。2CBとGKがヴァラン、ラモス、クルトワでは事故の起きなさそう感がすごかった。3トップが3バックに同数でプレスできるのもCBが最強という前提から来ている模様。
ダニセバージョスは好印象でボールを引き出すのが上手く密集でも失わないテクに身長もあるのでいい素材すぎる。
モドリッチは本当に相手を見ながらプレーしており、自身の動きで相手も動かせるしプレーも精度も抜群で流石バロンドーラーである。
セビージャは中盤が制圧されたのが痛かったか。サラビアとFバスケスでが攻撃で上手くいかないのなら守備的な人のほうがよかったのかもしれない。
ケアーは印象的であった。
終わってみればレアルに完勝だったかな。
FIN